大正12年9月1日、午前11時58分、大激震が関東地方を襲った。建物の倒壊、直後に発生した大火災は東京・横浜を包囲し、夥しい死者を出した。さらに、未曽有の天災は人心の混乱を呼び、様々な流言が飛び交って深刻な社会事件を誘発していく―。二十万の命を奪った大災害を克明に描きだした菊池寛賞受賞作。

トタン屋根の残骸は人間の首から上を吹き飛ばし、旋風は豆粒の如く人々を軽々と巻き上げる。
溺死者が川面を流れてゆき、水面には見る影もなく膨らんだ花魁が、重なり合って息絶えている。

火達磨になって死んだ男。
憐れなるかな。大人しく言うことを聞いて、背負った荷物を捨てていれば助かったかもしれぬのに。

愚かなるかな。今も昔も、根も葉もない噂で人が死ぬのは変わらない。朝鮮人というだけで、罪のない人々が殺された。

ホラ吹きと言われた地震学者に、流言・暴動・憲兵の虐殺。
陰惨たる過ちの歴史がここに連なる。
著者は冷徹にならない程度に距離を置きながら、意見を述べる。

知るのも自由、知らぬのも自由。
但しここに書かれたものは全て事実であることを、ゆめゆめ忘れてはならない。
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この世に、くだらないものなんて、ない。 僕がミドリムシと歩んできたこの10年のストーリーで伝えたいことは、このことだけなんです――。 2012年12月に東証マザーズ上場を果たす、東大発のバイオベンチャー、ユーグレナ。 その創業者である出雲充氏が、起業までの7年間と、起業してからの7年間を、初めて語る! ■ミドリムシに秘められた可能性 ――世界初の快挙「ミドリムシの屋外大量培養」は、なぜ夢の技術なのか? 「ミドリムシ(学名ユーグレナ)」。 この動物と植物の両方の特徴を併せ持つ「ハイブリッド」ともいうべきこの微生物は、 なんと59種類もの栄養素を生み出し、 光合成により二酸化炭素を吸収し、 しかも「バイオ燃料」を取り出すこともできます。 つまり、「食糧・栄養問題」「地球温暖化問題」そして「エネルギー問題」という世界を悩ませる大問題を一気に解決する生物なのだ。 そんなミドリムシの大量培養を世界で初めて確立したのが、 東大発のバイオベンチャー、ユーグレナなんです。 ■初めて語られる起業ストーリー ――全世界注目の起業家が乗り越えてきた試練とは? 2012年、出雲氏は、世界経済フォーラム(ダボス会議)で「ヤンググローバルリーダーズ」、 ジャパンベンチャーアワード「経済産業大臣賞」を受賞するなど、 全世界から注目を集める起業家のひとり。 バングラデシュで栄養問題に出会ってしまうところから始まる本書では、 ミドリムシ、そして頼れる仲間との出会い、 迷いのなか起業に踏み切ったこと、 テクノロジーを継承しブレイクスルーしたこと、 次から次へと現れる巨大な試練にどうやって立ち向かったか......など、 今まで語られることのなかった起業ストーリーが明らかにされます。 ■だから、くだらないものなんて、ない。 ――いま目の前にある小さな可能性に目を向けよう! ミドリムシという小さな生物の可能性を何とか引き出して、世界中に伝えよう――。 10年にわたって向き合ってきた出雲氏であればこその、、 「いま自分が取り組んでいる小さな仕事に、世界を変える大きな意味がある」 というメッセージに、心震えます。 ミドリムシから取り出したジェット燃料で、飛行機が飛ぶ日がもうすぐやってくるかもしれません。

世界を救うために、ミドリムシ大量培養を行った起業家。
「フラスコの中飛び込んで どんな化学変化を起こすか
もう一度ゆすってみよう」
と、なんだか培養している雰囲気のフレーズが似合った(笑

「『甘い夢』だと誰かがほざいてたって
虎視眈眈と準備をしてきた僕だから」と、
諦めない姿勢もかっこよかったー!
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