うぐはら

感想なのか詩なのか分からない文章を書く人。エンタメ小説を中心に純文学、エッセイなどを読みます。
邦楽ロックとJ-POPが好物。

※選曲は非公式です。
公式様とは一切関係がございませんので
予めご了承ください。

もう、ひとりじゃない。細田守監督が自ら書き下ろした最新作の原作小説!

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黄金に輝く電子の月は、私たちの欲望を映し出す投影装置だ。誰も本当の自分の姿を知らない。

自由で不自由なふたつの世界で、
孤独なあの人は、為す術なく斃れていた。華奢な天使を両手で掬い凛とした瞳で見つめている。

『正義の棘で傷つけないで』
『自分の弱さをすり替えないで』

暴力や権力の声に嬲られても、
損なわれない歌を。

気弱な心を大輪の花に変え、
彼女はあの人の為に歌う。
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ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題されたノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか? 絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー! まほかるブームを生んだ超話題作、ついに文庫化!

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殺めることで心の拠り所を確保する。
身体に空いた穴を満たす為、淡々と行為を繰り返す。何があるというのだろう。祈り紛いの行為はとっくの昔に棄てたというのに、胸がざわついて離れない。執着を愛と呼ぶならば、守り抜いてきたものは何なのだ?
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自然の中にあふれる色彩を衣服に染めて楽しんできた古の日本人。本書では数多くの伝統色とその歴史的な逸話や染材などを紹介。

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昔の人は色彩をしなやかな言葉で表現してきた。古典以外では滅多に見かけないもの、現代でも語り継がれているものと様々だが、自然を愛する人の心は太古から変わらない。鼠色ひとつとっても色合いや風合いで鳩鼠・利休鼠・桜鼠と名前が変わるように、色を掬い形にしていった。先人の繊細な感性には遠く及ばないが、古来から伝わる色彩の言葉から、突き動かされるものが必ず残るはずだ。
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私は体調の悪いときに美しいものを見る贅沢をしたくなる。しかし最近は馴染みの丸善に行くのも気が重い。ある日檸檬を買った私は、その香りや色に刺激され、丸善の棚に檸檬一つを置いてくる。現実に傷つき病魔と闘いながら、繊細な感受性を表した表題作ほか、「城のある町にて」「雪後」などを収録。

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色鮮やかな檸檬から伝わるのは、倒錯に近い心地良い憂鬱と倦怠感だ。御弾きやびいどろを口に咥え丸善の破壊を目論む男は、余程鬱屈していたに違いない。店に遺された金糸雀色の爆弾は照明でてらてらと輝き、さぞかし美しく映ったことだろう。
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ささやかな魔法があるのなら、昔の自分に何を言い残すのだろう。欲しくても手に入らなかったものや、壊してしまったものは、どうして思い出のなかでも美しいのだろうか。

もし魔法があるのなら、この世界に光と安らぎをもたらしてほしい。
人魚の薬が人々を不思議な力で癒すように、言葉では解明できない奇跡を与えてもらいたい。

悲しみはすぐには癒えないけれど、永遠には続かない。
暗い泡の底から光を求める手は、
星のように今日も瞬く。

ひとりぼっちだなんて言わないで。
目を凝らせばささやかな魔法が、
数え切れないほど見つかるから。
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優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。

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わたしはあいしていました。くるおしいほどに。なんどもとめても、くうどうはみたされなかった。おとうさんはずるいひとです。
私は獣ですか。人形ですか。
誰か、いけないわたしを許してください。
ひとりぼっちにされるのは嫌です。どうか。
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菅田将暉主演映画を原案者自らノベライズ! 漫画家デビューを目指してアシスタント生活を長く続ける山城圭吾は、ある日、「誰が見ても幸せそうな家」のスケッチを頼まれる。前から気になっていたその家を訪れると、暗闇の中から大音響でオペラが流れていた。家の玄関ドアが開き、手招きに促されるようにして家のなかに入ると、そこには殺害された家族四人の姿があった。 「ぼくの顔、見た? 見ちゃったよね」 第一発見者となった山城は、その現場でひとりの人物を目にしていた。 やがて、彼はその事件をモデルにした漫画でデビューする。家族四人殺害事件も続いていた。

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実在の人物を元にしたキャラクターは、
間接的に罪を犯したと言えるのか。
両角の正体は、人間の皮を被った別の何かか。

『これは呪いなんだよ。崇高(あくしゅみ)な芸術には多数の犠牲が必要になる。魅入られたものは等しく罪人で同じ穴の狢なのさ』

『君は魅力的な人物と事件に遭遇したとき、正気で居られるのかな』
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第15回小説現代長編新人賞受賞作。私立小中一貫校に通う小学三年生の私は、数字に色が見えたりする「共感覚」を持っていた。普通の人と同じように絵画や音楽を楽しむことができず、クラスメイトから蔑まされていた。自称芸術家の父親は世界中を旅して回り、一方の母親は風俗店で働くまでして生活費を稼いでいる。困窮した節約生活の中、唯一心安らげる場所は放課後の誰もいない音楽室だった。ある日、その音楽室で中学三年生の少女と出会う。彼女は檸檬色の瞳をもつ孤独な共感覚者であった。 本作品では、冒頭の試し読みに加えて、「受賞のことば」や選評(抜粋)などを収録。

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【頭に花が咲いた。檸檬色のカラーボールを投げつけられたせいだ。額から果汁が滴っている。駄目だ。あっという間に飲み込まれてしまった。モノクロームの日常から突如、極彩色の世界に投げ込まれ、浮上した暁には酸っぱくてほろ苦い檸檬の色と香りが漂う。鮮やかなレモンイエローに彩られた世界も束の間。明かされた現実は、見ていた世界を一瞬でセピアに塗り替えてしまうものだった。】

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米津玄師さんのlemonでしめくくる選択肢もありました。檸檬先生が(不安定な言葉遣いとはいえ)女の子であり、共感覚を駆使した鮮やかなレモンイエローの世界観を尊重しこちらにします。彼女が起こした行動に動揺を隠しきれず、何度も読み返しました。ほろ苦く古風でありながら新しさが受け取れる文体。デビュー作で世界を一瞬で塗り替えてしまう強度を持ち合わせる才能に並々ならぬ恐怖を覚えます。まさしく現代に投下された檸檬爆弾と言えましょう。
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風早の街でひと夏を過ごすことになった少女・瑠璃は、夢に導かれて訪れた洋館でクラウディアという謎めいた女性と出会う。彼女は本の修復や造本をするルリユール職人、どんなに傷んだ本でも元通りにできるという。ぼろぼろになった依頼人の本を、魔法のような手わざで綴じなおすクラウディア。あるいはそれは本当に魔法なのか。その手伝いをするうちに、瑠璃のなかに秘められていた悲しみも修復されていく。本を愛するひとたちの美しく不思議な物語。

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傷ついた本たちを美しい姿に変えられる、赤髪の神秘的な雰囲気を持った魔法使い様へ。私達がいつまでも物語を愛し、次の世代へ受け渡せるよう祈っていてください。貴方がずっと美しい本を作り続けていることを願います。
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生まれ持った性的指向は変えられない。
擬態しながら生きる人もいる。
生きることに優劣はつけられない。

望みのまま生きられたら、苦しみなんて存在しないはずだ。そうだろう?
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あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ――共感を呼ぶ傑作か? 目を背けたくなる問題作か? 絶望から始まる痛快。あなたの想像力の外側を行く、作家生活10周年記念、気迫の書下ろし長篇小説。

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パラフィリアは罪か?唾棄すべきか。
目を背けるのか?ヨブが何をした。
本当の多様性はどこだ。
加工品なら目の前にある。

君は今、抑圧されて泣いている。
疎外感と絶望に苦しめられて。

必ずどこかに認めてくれる人はいる。
だから君は悪くない。何も悪くない。
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友との誓いを胸に、少年はいま立ちあがる。 父がネット犯罪に巻き込まれて逮捕された。真犯人を捕まえるため、悠馬は友人の暁斗と調べ始めるが——。真相にたどり着けるのか!? ※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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現実が苦しければ苦しいほど、人は物語を手にする。現実逃避は防衛反応であり、過度に摘発すると却って心を壊してしまう。傷ついた彼が頼れるのは、一人の優しい少年だけだった。誰が彼に、世界が幻だと言えよう?
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著者10年ぶりの短編集は、人生の転機で悩み傷つく女子たちを描いた8編。彼女たちを生き返らせる「魔法のひとこと」とは――。

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君は我慢していたんだね。
誰にもわからないように、心に蓋を閉めていた。この世界は純粋なままじゃ生きづらいから、みんなが傷つかないふりをするんだ。

あなたの哀しみはあなたの物。
おまじないをかけよう。
今宵、君の手元に届くだろう。
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★★★★★2021年2月11日映画公開★★★★★ 映画監督西川美和が惚れ込んで映画化権を取得した、 『復讐するは我にあり』で知られる佐木隆三渾身の人間ドラマ! 映画『すばらしき世界』(2021年2月11日公開予定)原案。 復刊にあたって、西川美和監督が書き下ろした解説を収録。 人生の大半を獄中で過ごした前科10犯の男が、極寒の刑務所から満期で出所した。 身寄りのない無骨者が、人生を再スタートしようと東京に出て、職探しを始めるが、 世間のルールに従うことができず、衝突と挫折の連続に戸惑う。 刑務所から出て歩き始めた自由な世界は、地獄か、あるいは。 伊藤整賞を受賞した傑作ノンフィクション・ノベル。

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空は今日も青いまま。
罪が同じ色だとしたら、何を祈るのか。

地面すれすれを飛ぶ鳩の群れにも
混ざれないはぐれ者。

状況を理解しない嘲笑が、
彼を巫山戯た話題に仕立て上げた。

偽りと手垢に塗れた記録映像。
隣人は今日も無関心。

土にまみれた彼の笑顔。
誰よりも無邪気なそれ。

もう、俺は悪魔と踊らずに済む。
痛む胸を押さえ、花を掴んだ。
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ねーねーねー。高校三年生の朝は、意外な声に遮られた。狸寝入りを決め込む僕に話しかけてきた同級生、白波瀬巳緒。そして、隣の席の、綺麗な声が耳に残る少女、御堂楓。留年し、居場所がないと思った学校のはずなのに、気づけば僕の周りに輪ができていく。胸はまだ、痛む。あの笑顔を思い出す。でも、彼女の歌声が響く。ほんのり温かいユーモアと切なさが心を打つ、最旬青春小説。

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僕は、最愛の君にこの曲を捧ぐ。
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私もこの曲好きです。「君」さんのことはよく存じ上げませんが、それでも、うぐはらさんの思いが届くように、私からも祈らせてください。
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使用する言語には細心の注意を払う。
不用意な行為で汚染されてはならない。
雪原を踏み締めて歩く。静謐に。静謐に。
これはあなたのための言葉だ。慎重に。
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人気歌人が17年ぶりに編む最新歌集。昭和から現在へと大きく変容していく世界を独自の言語感覚でとらえた魅力の一冊!

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深く、深く、潜水する。
燃えながら泳ぐ魚の陰を視る。
透明な鰭が揺らぐ。
鮮やかな陽炎。
透き通った瑠璃の深海に辿り着くまで。
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半飼いの少年サンチャゴは、宝物がピラミッドに隠されているという夢のお告げを信じ、アンダルシアから砂漠を越えエジプトを目指す。彼はさまざまな出会いと前兆に導かれ困難な旅を続けていく。そしてある錬金術師との大いなる出会いを果たし、ようやくたどり着いたピラミッドで、彼を待ち受けていたものとは―。世界中で大ベストセラーとなった夢と勇気の物語。

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異国情緒漂う雰囲気と、物語仕立ての神聖な世界観が好きです。少年サンチャゴが旅をして、喪失を取り戻す物語だと勝手に想像を膨らませています。
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ある春の日に出会って、ある春の日に別れるまでの、恋愛問答歌。短歌と、そこに添えられた詩のような断章で、男と女、ふたりの想いがつづられる。紡ぎ出された言葉のひとつひとつが、絡み合い、濃密な時間を作り上げていく。短歌界注目のふたりによる、かつてないほどスリリングで熱い言葉の恋愛。文庫化にあたり、ストーリーに沿って1章ごとにふたりの自作解説を付加した。

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奇妙に思いやって、不格好に人を好きになって。たわいもない喧嘩をして、すぐ仲直り。
こんな幸福な恋愛をしてみたいものです。
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いつも素晴らしい音楽を教えていただいてありがとうございます
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