武光誠
誰が天照大神を女神に変えたのか (PHP新書)
皇室の先祖であり、神道の最高神である天照大神は女神とされているが、女神を最高神とすることは世界的にみて極めて稀なことである。実はもともと「天照」などと呼ばれる男性の太陽神の信仰があったのだが、六世紀半ばに巫女の神「大日女」が合祀されて女神となったという。一体誰が何のために、こんなことをしたのだろうか?さらに七世紀以降、天照大神の信仰に伊勢の太陽神の信仰も加わったのだが、古来伊勢には別のご神体があったという。現在の伊勢神宮は、どのようにして成立したのだろうか?古代史を専門とする歴史家が謎に迫る。