悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが...。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?

この曲の発表された時代やメッセージ等がこの本のそれと重なり、主題歌としてピッタリだと思いました。
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家族も友達もこの国も、みんな演技だろ――元「天才」子役と「炎上系」俳優。高1男子ふたりが、文化祭で演じた本気の舞台は、戦争の惨劇。芥川賞作家による圧巻の最高到達点。 かれはこの場のぜんぶを呪っている。 それを才能といってもいい。 そして演じるちからに変えている。 「最高に読み応えがあり、かつ唯一無二の印象がある。時代のフロンティアに刺さっている。」――古川日出男(朝日新聞文芸時評) 「間違いなく、作家・町屋良平のキーとなる作品」―山﨑修平(週刊読書人文芸時評) 本心を隠した元「天才」子役・生崎(きざき)と、空気の読めない「炎上系」俳優・笹岡(ささおか)。性格は真逆だが、同じように親を憎み、家族を呪い、そして「家族を大事に」というこの国が許せない。互いの本音を演じあうふたりはどこへ向かうのか――? 「今この国の空気」を生きるすべての人へ問う衝撃作! 「デビューから7年のすべてを投じました」――町屋良平

人はただ生活、幸福、家庭という制約の中に生きるエキストラにしか過ぎない。ただ生きるために顔色をうかがう演技をしなければならない若者たちの苦悩と、この国に潜む暴力を炙り出す問題作。
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朝寝坊、チーズ蒸しパン、そして本。好きなものがたくさんあるから毎日はきっと楽しい。図書館勤務の20代女子、麦本三歩のなにげない日常。

三歩が我が道を行く場面では、この曲の冒頭が鳴った。MVも図書館!

途中で言い訳したとしても、最後は前向きである。
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他人だから、恋がはじまる。東京のド真ん中「日比谷公園」を舞台に、男と女の“今”をリアルに描いた最高傑作!芥川賞受賞作。

本作品に描かれている日常は、まったく何もおこりません。心の闇とか、懊悩とかに慣れきってしまうと、何もないことがやけに新鮮に思えてしまいます。何もないのにつまらなくない。本作品は、この心地良さが素晴らしいです。
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恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちに支えられ、地道な研究に情熱を燃やす日々...人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!?道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。

植物は、細胞の中に宇宙を隠し持っている。

普段はその姿を見せることはないが、顕微鏡で観察した時、隠し持っていた世界を見せる。

なぜ、研究者がここまで情熱を注ぐのかという問いに、ふさわしい答えを見つけた。
皆、自分だけの神秘を見たいからだ。

自分だけが対象の良さを知っている。魅力を知っている。その優越感に勝るものはない。

研究者じゃなくても、経験することは多いだろう。

落ち着いたトーンで終始流れる、この温かみのある音に乗せて、身近なのにあまり知らない、彼らの本当の世界を知ったような気がした。
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連続テレビドラマ4月放送スタート! (日本テレビ系毎週日曜よる10:30~放送) 主演 広瀬すず 櫻井翔 『屍人荘の殺人』の今村昌弘を筆頭に、ミステリ界気鋭の作家たちが脚本協力した本格ミステリドラマシリーズ始動! 横浜に事務所を構える探偵事務所ネメシスのメンバーは、お人好し探偵の風真、自由奔放な助手アンナ、そしてダンディな社長 の栗田の三人。そんなネメシスに大富豪の邸宅に届いた脅迫状の調査依頼が舞い込む。現地を訪れた風真とアンナが目にしたのは、謎の暗号と密室殺人、そして無駄に長いダイイングメッセージ!? 連続ドラマ化で話題の大型本格ミステリシリーズ、ここに開幕! 【シリーズ続々刊行!】 シリーズ第二弾:藤石波矢 シリーズ第三弾:周木 律 シリーズ第四弾:降田 天 シリーズ第五弾:藤石波矢 シリーズ第六弾:青崎有吾/松澤くれは

軽く読めるミステリーです。いろんな人がかいてるシリーズで、屍人荘の今村先生は気になります。神話だからこの曲にしました(^.^)
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昭和36年。放課後の用務員室で子供たちに勉強を教えていた大島吾郎は、ある少女の母・千明に見込まれ、学習塾を開くことに。この決断が、何代にもわたる大島家の波瀾万丈の人生の幕開けとなる。二人は結婚し、娘も誕生。戦後のベビーブームや高度経済成長の時流に乗り、急速に塾は成長していくが...。第14回本屋大賞で2位となり、中央公論文芸賞を受賞した心揺さぶる大河小説、ついに文庫化。

匂いがする
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森二が刑務所を出た日、塀の外で二人の「兄」が待っていた―。自らの犯した深い罪ゆえに、自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二。うらぶれたアパートの隣室には、バンドネオンの息苦しく哀しげな旋律を奏でる美少女・沙羅がすんでいた。森二の部屋を突然訪れた『娘』冬香の言葉が突き刺さる―。森二の「奇跡」と「罪」が事件を、憎しみを、欲望を呼び寄せ、人々と森二を結び、縛りつける。更に暴走する憎悪と欲望が、冬香と沙羅を巻き込む!森二は苦しみを越えて「奇跡」を起こせるのか!?

Oblivionとは、英語で「忘却」を意味する。
はじめから語るのはあんまりかもしれないが、この物語は悲劇的だ。

過去の暗い事件のせいで、男が絶望に浸食される様を描いているが、楽曲は対照的にある男が成長し、大人になるまでを描いた叙事詩となっている。
本当は、アルケミストや指輪物語などのファンタジーに提供した方が、様になっているのかもしれない。

「誰の為でも無くて 他でも無い自分自身の為にあるこの命をいかにして」

生きることは誰の為でもない。

小説に出てくる男も、楽曲に出てくる男も状況は違うが、過去に向き合い未来へ歩き出そうとしている点では同じだ。
生きることを諦めていない以上、その行為が無謀とは誰にも言えないのだ。

この音楽が文字通り「忘却」されてしまうのは、あまりにも惜し過ぎる。
絶望の淵から見える光を求めて、私たちは生きているのだから。
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四人の少女がカルチャーセンターで遭遇する謎。 気鋭の著者が贈る、校外活動青春ミステリ。 内気な中学二年生・千鶴は、母親の言いつけで四谷のカルチャーセンターの講座を受けることになる。退屈な日常が変わることを期待して料理教室に向かうと、明るく子供っぽい桃、ちゃっかりして現金な真紀、堅物な優等生の公子と出会う。四人は偶然にも同じ班となり、性格の違いからぎくしゃくしつつも、調理を進めていく。ところが、教室内で盗難事件が発生。顛末に納得がいかなかった四人は、真相を推理することに。性格も学校もばらばらな四人が、カルチャーセンターで遭遇する様々な事件の謎に挑む!

カルチャーセンターが舞台のちょっとめずらしい連作短編集です。4人ともみんな個性がバラバラで楽しいですね。最後の話が好きでした(^.^)
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私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!

ピアノのコンテストを舞台にした、最初から最後まで美しい物語。
ピアノの物語はピアノの曲と共に…
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「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであった―。究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。

真夜中の散歩。
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この本のあらすじは準備中です。Amazonで読むこともできます。

「白」を、何かを受け入れる可能性に満ちた「空白」ととらえた本。音のない4分33秒で音楽の常識をひっくり返したこの曲は、まさにこの本を体現した一曲だと思います。
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ちっぽけな自分に、何が出来るのだろう。
半端な頭で考えた。

理不尽な暴力に抗うほどの能力を、私は持っていない。
ただ祈ることしかできないのだ。

偽善者と言われても、仕方がないことだ。
被害を忘れずに、少しずつ燈を灯してゆくしかない。

灯し続けた先に、光が見えてくるはずだから。
どれほど先が真っ暗でも、私たちは信じることしかできないのだ。

彼女は自分に出来ることは何かを常に考え、追求してきた。
差別する側だと自覚した時、どんな気持ちだったのだろう。
人は過ちを認められない生き物だ。
その他大勢の傍観者の視線を振り切って、彼女は現実に向き合う勇気を得た。
 
今度は私たちが、その道を辿る番だ。
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純粋さゆえに人を殺めてきた美しくも恐ろしい少女・ロザリンド。母恋しさに修道院を抜け出し、罪の意識のないままに更なる殺戮を繰り返していく。殺人鬼と化した最愛の娘の宿命を絶つため、苦悩の末に父・バーナードが下した悲しき決断は…!? 少女漫画界の巨匠・わたなべまさこが描く、作品発表当時に大反響を呼んだ昭和ホラーの衝撃作、ここに完結!

幼い少女は罪の意識がないにも関わらず、欲しいものは手に入るまで諦めない。その善意をわからせるためには暴力をも辞さない。後半、母を探し求め歪んだ正義を勝ち取った先にあるものは…。
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50年前、出版社で出会った三人が人生を賭けて求めたものとは―昭和・平成から未来へと繋ぐ希望を描き切る。

「何かが終わる、と妙子は思った。次第に壊されていく山荘の姿は、何か大きな生き物の終わりのようにも見えた」(P.332)
終わりの始まり、それが1969。
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高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが―。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R‐18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。

私の心の中の路地裏にこっそり棲みついた向井秀徳似のおじさんが恐ろしく楽しそうにウイスキーを呑み続けている限りは、この物語たちはみなハッピーエンドです
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八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?今日を生きることの意味を知る物語。

『生きていたいと願う この星が違う生き物を選んで 明日になって もう僕はいなくて
大事なモノを失くした場所を 僕は目指して
体じゃ足りない位 生きて
両眼じゃ足りない位 夢を見たい

夢は嫌いです 雨は嫌いです それを守る人や街が嫌いです 有りと有らゆる悪を嫌うと
何故か自分の事も嫌いになった日』
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少年少女の持つ、純粋で繊細、極端で時に過激さを持つ憂愁を、同じ年代の、彼/彼女とだけは理解し合えた、というところに、ラスコーリニコフとソーニャの関係性を重ねて聴き読みしてました。
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莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。そんな中、あの事件の直後に百二十八通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った一人の少女に注目が集まる。彼女は誰なのか。そして環が受け取った一つの荷物が彼らの時間を動かし始める。

「あなたは決して独りではないこと
誰かに望まれて生まれてきたこと
待っている未来があるだなんて
安っぽい言葉だと思うでしょうか」

かつての「コーキの天使ちゃん」が人生に迷い、命を落としそうになっていたときに救ったのがチヨダブランドであるように、辻村深月の作品から生まれたこのバンドの音楽が、誰かの命を救うことがありますように。

「死にたい」と願う命が、抱えた命が、少しでもこの世界に留めていられますように。
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自分の貧しいレパートリーの中で、なんとなく合うかなと感じたので。
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