宇佐美まこと
骨を弔う (小学館文庫)
※本作品は、2018年7月20日配信の『骨を弔う』期間限定お試し特別版です。 2018年上半期最大の衝撃と感動。 骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。 しかし、それは記事の発掘場所とは明らかに異なっていた。同時に、ある確かな手触りから「あれは本当に標本だったのか」との思いを抱いた豊は、今は都内で広告代理店に勤務する哲平に会いに行く。 最初は訝しがっていた哲平も、ふと、記憶の底に淀んでいたあることを口にする。 リーダー的存在だった骨格標本埋葬の発案者・真実子の消息はわからないまま、謎は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。