村上しいこ
ストーブのふゆやすみ (とっておきのどうわ)
今日は待ちに待ったスキー旅行。みんなで戸締り点検していたら、いつもの場所にストーブがない。「ストーブが家出したんや」とお父ちゃん。おかしいなと思っていたら、こたつの中でストーブを発見。すると、「ちょっと寒いやないの。はやくふとんおろして」といって振り返ったのは、目と口と鼻がついているストーブ。しかも、ストーブはこたつで留守番しているといってみんなを困らせた。でも、富士山が見られるというお父ちゃんの嘘にストーブがだまされ、一緒に行くことになった。電車にのってスキー場に到着。ぼくはストーブにスキーを教えてあげたけど、ストーブは全然言うことを聞かない。一人でリフトにのって滑ってきたストーブは、大転倒。ぼくは足を痛めたストーブと一緒に、富士山のような雪の山をつくることにした。すると、いじめっこがやってきて……。村上氏のテンポよい関西弁のお話を、長谷川氏のユーモア満載のイラストで描いた笑える一冊。 【PHP研究所】