岡本太郎,宗左近
ピカソ「ピカソ講義」 (ちくま学芸文庫)
講義は岡本がフランスに渡り、そこでピカソの抽象画に出会うところから始まる。「身体中が熱くなって、その絵の前で、心身が爆発するような思いだった」という言葉のまま、岡本はピカソをナマ身に抱き、闘い、そして一体感をもって語りつくす。それは目の前にそびえ立つ強烈な存在を全身全霊で乗り越えていく岡本の苦闘の軌跡でもある。本書はピカソ絵画を多数収録。宗の巧みな導きにより、ピカソ作品の具体的な魅力を紹介しながら、その創造の本質にせまる。情熱と感動と深い洞察により天才の真の姿が今蘇る。