ヨースタインゴルデル

サーカス団長の娘

ペッテルは、天性の才能をもつストーリーテラーだった。幼いころから、湧き出る物語のアイデアをもてあましてさえいた。やがて彼は、それらのアイデアを創造力の行きづまった作家たちに売って生計を立てる、闇のビジネスに手を染めていった。獲物は向こうからやってくる。ペッテルは張りめぐらした巣の中心に陣取る蜘蛛だった。しかしあるとき、彼は自分自身がその蜘蛛の糸に絡めとられていることに気づいた...。自分の生み出した物語に翻弄されたある男のたぐいまれなる人生。

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