深緑野分
分かれ道ノストラダムス (双葉文庫)
高校生のあさぎは、2年前に急逝した友人の基が遺した日記を譲り受ける。ある記述をきっかけに、彼が死なずに済んだ可能性を探ることにしたあさぎ。基の死は、ずっと心のしこりとなっていたのだ。クラスの男子・八女とともに、基の死の直前の行動を再現してみるが、そんなふたりを追う影があった...。一方、町では終末思想に影響された新興宗教団体の信者が、立て続けに謎の死を遂げるなど、不穏な動きを見せる。教団とあさぎたちの目的は、しだいに思いも寄らぬ形で交わってゆく。特別な意味をもつ夏、高校生のふたりが呑みこまれてゆく歪な世界。そこで、彼らは「分岐点」に立たされることに―。