和田はつ子
大江戸料理競べ (料理人季蔵捕物控)
「人には、それぞれ心に秘している想いがある」―北町奉行所の烏谷椋十郎が、日本橋は木原店にある一膳飯屋「塩梅屋」を訪れたのは、正月明けの四日であった。老中の命を受けて、料理競べをすることになり、季蔵に監視役を頼みたいという。城中への仕出し弁当の権益をめぐってきな臭い動きがあり、それを阻止するためらしい...(「大江戸料理競べ」より)。表題作ほか「新年福茶話」「ごちそう大根」「千両役者菓子」の全四話を収録。大ベストセラーシリーズ、待望の第十四弾。