アントナンアルトー

ヴァン・ゴッホ (筑摩叢書)

身体的苦痛と狂気の極限で生きた詩人にして前衛演劇の実践者アントナン・アルトー。本書はその最晩年の作品『ヴァン・ゴッホ社会が自殺させた者』と『神経の秤』『芸術と死』の3篇を収録。とくに『ヴァン・ゴッホ社会が自殺させた者』は、同じく精神を病みつつ憑かれたように描き続け、ついに自殺した画家、そしてもっとも「卑俗なもの」から「神話」を導き出した画家ゴッホを通して、絵画と絵画自身、おのれとおのれ自身について問い詰めた出色の評論であり、サント=ブーヴ賞を受賞した。他に初期の代表作2篇を併せ読むことにより、アルトーの驚くべき精神の生に一貫するものを浮かび上がらせる。

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