マイケルパタニティ
アインシュタインをトランクに乗せて
1955年4月18日、アルバート・アインシュタインが息を引き取った時、遺体の解剖を担当したプリンストン大学のトマス・ハーヴェイ博士は、あろうことかアインシュタインの脳みそをそっくり取り出して行方をくらました。それから十数年後、僕はその風変わりな老博士の噂を耳にする。脳味噌をタッパーウエアに入れたまま持ち歩いているとか、石油王が買い取ってクローンをつくろうとしているとか。そんな話を聞いて、僕は変人ハーヴェイと天才の脳に会いたくなった。アインシュタインの脳と白髪のイカれた老博士と僕が織りなす、心にしみる感動のノンフィクション。