なぎら健壱

歌い屋たち

1970年代。工業高校を卒業した有賀は下町の塗装工場で働いていた。楽しみは寮で友と交わすフォーク談義だけ。ベトナム反戦、反体制気運の頃、若者はメッセージ性の強いプロテスト・ソングを信奉していた。そこを同僚の中年男が訪れる。上野の孤児から流しになったという男のギターと歌を聴くうち、彼の心に疑問がせり上がってくる。「俺達の歌う反戦歌ってなんだ。歌で何かを伝えるんだ!と意気込んだところで、その何かは、いまの俺のなかにあるのか」いつかはフォーク歌手に、と思っていた有賀に芽生える根源的な疑問。そして有賀のたどった道は―あの時代を生きた者だけが語れる情熱と純粋さ。著者初の長篇小説。

1970年代。工業高校を卒業した有賀は下町の塗装工場で働いていた。楽しみは寮で友と交わすフォーク談義だけ。ベトナム反戦、反体制気運の頃、若者はメッセージ性の強いプロテスト・ソングを信奉していた。そこを同僚の中年男が訪れる。上野の孤児から流しになったという男のギターと歌を聴くうち、彼の心に疑問がせり上がってくる。「俺達の歌う反戦歌ってなんだ。歌で何かを伝えるんだ!と意気込んだところで、その何かは、いまの俺のなかにあるのか」いつかはフォーク歌手に、と思っていた有賀に芽生える根源的な疑問。そして有賀のたどった道は―あの時代を生きた者だけが語れる情熱と純粋さ。著者初の長篇小説。

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