岩佐美代子

宮廷文学のひそかな楽しみ (文春新書)

清少納言がシナリオ作家なら、紫式部はミステリー作家。「弁内侍日記」に登場する、貴公子と女房の打々発止のいたずらごっこ。南北朝の政争に翻弄された光厳院の、深く哲学的な歌。宮廷の人びとの生活と心情を味わい深い文章で描きだし、これまでの研究で見落とされてきた諸問題を解きあかしつつ、古典を敬遠しがちな現代の読者に、王朝文学の面白さを堪能させる一冊。

清少納言がシナリオ作家なら、紫式部はミステリー作家。「弁内侍日記」に登場する、貴公子と女房の打々発止のいたずらごっこ。南北朝の政争に翻弄された光厳院の、深く哲学的な歌。宮廷の人びとの生活と心情を味わい深い文章で描きだし、これまでの研究で見落とされてきた諸問題を解きあかしつつ、古典を敬遠しがちな現代の読者に、王朝文学の面白さを堪能させる一冊。

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