石川宏千花
空飛ぶくじら部 (カラフルノベル)
遠巻中学校の2年生男女、鰐淵頼子と犬走凪人。二人は幼稚園時代からの幼なじみで、仲がいいわけでも悪いわけでもない。二人は、幼い頃から、不定期になぞの空飛ぶくじらに吸い上げられ、どことも知れない世界へと連れていかれる。空飛ぶくじらがやってくると、おかしなことに、二人の周りの人やモノの動きがピタリと止まって動かなくなる。別世界から元の世界に戻った時も、時間はまったく経過していない。空飛ぶくじらに吸い上げられ、別世界に降ろされたあとは、空飛ぶくじらが迎えに来るまで、ひたすらそこで生きていかねばならない。二人はこの一連の流れを、「空飛ぶくじらの優雅な遊び」と言い、部活動になぞらえて「空飛ぶくじら部」と呼ぶ。「活動日誌」6話——「爆撃機」「ゾンビ」「弱肉強食」「ヤンキー」「ムラ」「鬼」——から成る、世にも奇妙でふしぎな冒険ファンタジー。 【PHP研究所】