うぐはら 三浦しをん 愛なき世界 (単行本) あらすじを読む 恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちに支えられ、地道な研究に情熱を燃やす日々...人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!?道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。 jizue grass 植物は、細胞の中に宇宙を隠し持っている。 普段はその姿を見せることはないが、顕微鏡で観察した時、隠し持っていた世界を見せる。 なぜ、研究者がここまで情熱を注ぐのかという問いに、ふさわしい答えを見つけた。 皆、自分だけの神秘を見たいからだ。 自分だけが対象の良さを知っている。魅力を知っている。その優越感に勝るものはない。 研究者じゃなくても、経験することは多いだろう。 落ち着いたトーンで終始流れる、この温かみのある音に乗せて、身近なのにあまり知らない、彼らの本当の世界を知ったような気がした。 1 0 0件のコメント 送信 シェア 作家 本のタイトル jizue grass その本に音楽をならそう。 今すぐ投稿する