甲田烈

水木しげると妖怪の哲学 (イースト新書)

水木しげるが生涯のテーマとした、「妖怪」と「幸福」。両者には、一体どのような関係があるのか。その謎を解く鍵は「驚き」にある、と哲学の立場から妖怪学の再構築を試みる筆者は直観する。本書は、『ゲゲゲの鬼太郎』『のんのんばあとオレ』『ねぼけ人生』『神秘家列伝』『総員玉砕せよ!』『娘に語るお父さんの戦記』『水木サンの幸福論』などの水木の作品やエッセイから、「身体知」を手がかりに「妖怪」と「幸福」との関係を解明。数多ある「作品論」とは異なり、水木が生きた身体感覚の表現の中核にまっすぐ向かう、哲学の新たな試み。

最初の感想を投稿しよう。