田牧大和

散り残る

突然、師に命じられて、気落ちしながら住み込んだ薬種問屋には、広大な薬草園を仕切る、しっかり者の娘・早苗がいた。誠之助は彼女に心惹かれたが、どうも、用心棒の左近との間に、何か訳がありそうに見える。早苗の右手が不自由なことと関係があるようなのだが...。医師を目指す青年の鬱屈と成長の日々―気鋭が描く青春時代長編。

最初の感想を投稿しよう。