大石直紀

グラウンドキーパー狂詩曲 (小学館文庫)

石田真二の職場は熊姫山スポーツ公園管理事務所。アルバイトの身分だが、グラウンドの整備や園内の巡回、設備の点検が主な仕事だ。一緒に働くのは市役所を天下りしてきた三人の職員で、カラ勤務が横行、働く気配がなかった。そういう真二も、前職はフリーの編集者であると虚偽の申告をして働いていたが、実はかつてベストセラーを放ったこともある小説家で、生活のためやむなく身分を偽りスポーツ公園に職を得ていたのだ。ある日、真二が園内で放置された自転車を発見。それが殺人事件に使用されたものだということがわかり、人間模様は一気に交差するのだった。

最初の感想を投稿しよう。