市川拓司

ぼくの手はきみのために (角川文庫)

聡美の発作を止められのは、幼馴染みのひろの、背中をさすってくれる手だけだった。だが、大学生になった頃から、2人の関係に変化が起こりはじめ...。表題作ほか全3篇を通して、失われていく命への慈しみと喪失の不安、そして、哀しみの中で見つけた希望の光が描かれる。世界の片隅で慎ましく生きる控えめな主人公たちが、“この星でひとつきりの組み合わせ”に辿り着くまでの、もどかしいほどに優しい愛の物語。

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