阿部和重
インディヴィジュアル・プロジェクション (新潮文庫)
21世紀のテロルを予言する、世紀末のアクションノベル! 東北の田舎町のスパイ養成道場・高踏塾、その解散から半年が経ったころ、元塾生たちの命が次々に危機にさらされる。渋谷の映画館で映写技師をする元塾生の一人・オヌマはその報せを耳にし、高踏塾の塾長・マサキの謎を探り始める。次第に彼はヤクザの抗争に巻きこまれ、世紀末の渋谷は騒乱に覆い尽くされてゆく―― マサキの真の目的とは何だったのか? そして、フィルムの暗号に示されたプルトニウム爆弾の隠し場所とは一体どこなのか? 謎が謎を呼ぶ展開の果てに、衝撃の真実が明らかになる!