織守きょうや
世界の終わりと始まりの不完全な処遇
大ヒットシリーズ『記憶屋』の著者が放つ、 世にも切ない「初恋×吸血」ミステリー! ちりばめられた精巧な伏線の数々に、 あなたはきっと何度もダマされる!!! 九年越しの恋心も、連続する猟奇殺人事件も、 始まりは、月がきれいな夜だった――。 九年前に一度会ったきりの美少女を想い続ける、大学生の花村遠野。 彼が通う大学にほど近い住宅街では、人外の仕業とも噂される血まみれの惨殺事件が起きていた。 犯人は、吸血鬼――!? サークルの仲間と現場を訪れた遠野はそこで、記憶のなかの美少女にそっくりな姉妹と出会う。 奇跡のような再会をものにするため、遠野は、事件を捜査中だという彼女たちに犯人探しの協力を申し出るが、容疑は身内にまでおよぶことに。そこへまた新たな殺人事件が……。 犯人は誰なのか。そして、遠野の恋の行方は? 「世界をよくしたいのは、自分が幸せでいるためだ。 彼女と一緒にいるためだ。それの何が悪い」