笠井潔

物語のウロボロス (ちくま学芸文庫)

文学という制度に転化する近代小説のリアリズム的主流に対して、探偵小説や伝奇小説など近代的な物語は、自己増殖・自壊を戦略的にはらみ、虚無の彼方に自己解消してしまう装置を内蔵している。この点でまさにウロボロス的といえるのである。夢野久作、小栗虫太郎、国枝史郎、中井英夫から大江健三郎、村上春樹まで、それぞれの作品に鋭く分け入り、その自壊する戦略の意味と深度を問うとともに、ポストモダンの物語批判や文学論を徹底して批判するラディカルな文学論。

文学という制度に転化する近代小説のリアリズム的主流に対して、探偵小説や伝奇小説など近代的な物語は、自己増殖・自壊を戦略的にはらみ、虚無の彼方に自己解消してしまう装置を内蔵している。この点でまさにウロボロス的といえるのである。夢野久作、小栗虫太郎、国枝史郎、中井英夫から大江健三郎、村上春樹まで、それぞれの作品に鋭く分け入り、その自壊する戦略の意味と深度を問うとともに、ポストモダンの物語批判や文学論を徹底して批判するラディカルな文学論。

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