星野智幸

最後の吐息 (河出文庫)

蜜の雨が降っている、雨は蜜の涙を流してる―ある作家が死んだことを新聞で知った真楠は、恋人にあてて手紙を書く。咲き乱れるブーゲンビリア、ベラクルスの熱風、グァバの匂い、ハチドリの愉悦の声。メキシコを舞台に、鮮烈な色・熱・香・音が甘やかに浮かび上がる恍惚と陶酔の世界。短篇「紅茶時代」を併録。第三四回文藝賞受賞作。

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