小熊英二,姜尚中

在日一世の記憶 (集英社新書)

朝鮮半島に生を受けながらも日本の植民地政策に起因して渡日し、そのまま残留せざるを得なくなった人々、およびその子孫―在日。二〇〇三年秋、かれら第一世代の体験談を記録するプロジェクトが始まった。それから五年。民族団体の活動家、文学者、ハングルソフトの開発者、サハリンからの引き揚げ者、被爆者、歴史学者、音楽家、画家、海女、焼肉屋、教会関係者等々、本書に収められた有名無名の五二人の人生は、既存の「戦後/解放後」史のフレームには嵌らない、圧倒的な独自性を有している。東アジアの狭間の時空を力強く生き抜いた魂の証言集。

最初の感想を投稿しよう。