小手鞠るい

お菓子の本の旅

「こんなはずじゃ、なかった」アメリカにホームステイしたものの、家族になじめず、孤独に過ごしていた遙。そんなときに、自分の荷物の中からみつけたのは1冊のお菓子の本。その本に書かれていたのは―。「その『音』は、となりの部屋から聞こえてくる、かあさんの泣き声だった」おじいちゃんが突然なくなり、かあさんとふたりで残された淳。途方にくれていた淳をはげまし、勇気づけてくれたのは、図書館でまちがえて持ってきてしまった1冊のお菓子の本だった。ふたりにとってたいせつな「なにか」を運んでくれる「旅するお菓子の本」。

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