大島真寿美

かなしみの場所 (角川文庫)

離婚して実家に戻り、雑貨を作りながら静かな生活をおくる果那。夫と別れるきっかけとなったある出来事のせいで、自分の家では眠れないのに、雑貨の卸し先である「梅屋」の奥の小部屋では熟睡できる。梅屋のみなみちゃん、どこか浮世離れした両親や親戚、ずっと昔、私を誘拐した「天使のおじさん」―。個性豊かな人々の心に触れ、自分らしい人生を取り戻す。生きていくことの愛おしさが胸に迫る、やわらかな再生の物語。

最初の感想を投稿しよう。