皆川博子
クロコダイル路地 (講談社文庫)
革命は終わった。登場人物たちは、フランスを脱出してイギリス・ロンドンへ。ローラン、ピエール、コレットは革命期に負った「傷」への代傷としての「復讐」を試みる。「革命という名の下になされた不条理に、私は何もなし得ない。ゆえに、個が個になした犯罪の是非を糺す資格も、私は持たない。私は、法がいうところの犯罪者になるつもりだ」私は、殺人を犯す。それは罪なのか?あの“バートンズ”も登場!小説の女王の最新ミステリ長編。産業革命期のロンドンを駆け巡るイギリス篇。