平山夢明

暗くて静かでロックな娘 (集英社文庫)

目と耳が不自由な美女と、何の取り柄もない男の純愛を描く表題作。ただの筋肉バカとなってしまった元アメフト選手の兄を持てあます弟の苦悩(「兄弟船」)。過去に人身事故を起こして人生を狂わせた男がたどる不幸の連鎖(「悪口漫才」)。罵倒しあう老夫婦が経営する名物ラーメン店が陥る絶望と希望(「反吐が出るよなお前だけれど...」)他、底辺を這う人々の、救いのない日常を映し出す全10編を収録。

最初の感想を投稿しよう。