谷瑞恵

がらくた屋と月の夜話 (幻冬舎文庫)

仕事も恋も上手くいかないつき子は、ある晩、ガラクタばかりの骨董品屋に迷い込む。そこは古道具に秘められた“物語”を売る店だった。未亡人を未来へと導いた時刻表、母と娘の拗れた関係を解いたレース、居場所のない少女に特等席を与えた椅子……。人生の落し物を探して、今日も訳ありのお客が訪れる。つき子もまた、ある指輪を探していた。

最初の感想を投稿しよう。