矢野隆

斗棋 (集英社文庫)

幕末の気配近づく九州。黒田藩領の外れ、浅沼宿。大親分扇屋徳兵衛と新興著しい斑目の彦左、二つの博徒一家がしのぎを削っていた。郡奉行の見回りを控え、派手な動きはできない。折しも徳兵衛が病に倒れ、名代の源次から彦左に型破りの申し入れがあった。両者が対局し、駒に見立てられた者同士が喧嘩勝負をする命懸けの将棋で決着をつけん、と。いま前代未聞の時代活劇の火蓋が切って落とされる!

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