神林長平

親切がいっぱい (光文社文庫)

泥棒やヤクザにも免許が必要な、すべての職業が国の許可制になっているもうひとつの世界。頼りない所長にかわって、ボランティア斡旋所兼便利屋を切り盛りする良子に困った問題がもちあがった。地元のヤクザが、彼女の住む日の丸ハイツからの立ち退きを要求してきたのだ。住民会議に参加した良子だったが、そこに奇妙な生き物“マロくん”が迷いこんできて...。“非日常”にも揺るがない“日常”の強靱さを描いた異色作。

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