長谷川卓

逆渡り

一所に定住せず、山野を渡って生きる放浪の山の民。武田晴信、長尾景虎が台頭し始めた上信越の山野を、老渡り・月草は集団を離れ、独り北へ向かう。亡き妻が遺骨を埋めて欲しいと望んだ、あの山桜の木の下まで。

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