堀江敏幸 曇天記 身体も言葉も揺れた。しかし、揺れる言葉でしか、いったん揺れた言葉でしか表せないものがある。鈍い言葉の雲の層が、不可視の危険な粒子をいくらかでも吸着してくれるうよにとふたたび祈りながら...私はこれからも、おなじ空の下を歩く。 シェアする