堀江敏幸

バン・マリーへの手紙

ユセンにしないと出てこない味なのよ、と先生は言うのであった。直接火にかけないことで逆に奥深くまで火を通しうる「湯煎」のようにゆっくりと、彼方に過ぎ去った思い出や、浮いては沈む想念をやわらかな筆捌きでつづる最新散文集。

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