長田弘

記憶のつくり方

まだ死を知らぬ頃に体験した、祖父の火葬の夜。肩車されて頭上に広がる世界。こんがり焼いたおにぎり。路地の奥。竹林。雨―。かつて経験し、ふとした隙に思い出される記憶。今も心の中で光を放ち続ける情景を描く24篇の詩は、わたしたちの人生の一瞬の輝きを照らし出す。

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