川端康成

雪国 (角川文庫)

婚約者からの突然の別れを告げる手紙に、焦燥と混乱の中、彼女が住む岐阜へ汽車で赴く。実際の失恋を題材に描き、一連の書簡が二〇一四年に発見され話題となった「非常」。“知人の癩作家が死んだ”―ハンセン病で夭折した作家の遺体と病院で対面、その痛切な心情が異彩を放つ「寒風」。著者の死後に見つかった遺稿の抄作「雪国抄」ほか、川端文学の深奥と短篇の至芸に触れる十二篇。

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