花村萬月

ぢん・ぢん・ぢん

“眼前にむごたらしいほど薄汚い中年女の肉体が屹立していた。それはおぞましい光景だった。納豆を食べ終わったあとのご飯茶碗のようなぬめりがてらてら光っていた”。家出少年イクオの、新宿歌舞伎町でのヒモ修行、浮浪者生活。性の遍歴、魂の彷徨...。芥川賞受賞の鬼才がジャンルを超えて世に問う畢生のビルドゥングス・ロマンの超問題作。

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