野中柊

ダリア (集英社文庫)

彼女のニックネームはハナコ。アメリカからの帰国子女。幼なじみの太郎に恋心を抱き、眠る前に料理レシピとポルノ小説を読む17歳。少女時代特有の、痛みと孤独、戸惑い、甘やかな予感に満ちた日常のなかで、彼女はふと考える。父と母の生き方、太郎がバイセクシャルであること、自分が女であること、自分が自分であるということを―。“わたし”とは誰かを問う、咲きかけの花のような物語。

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