藤一也
島崎藤村「東方の門」
藤村の『東方の門』は、その死により未完に終わったが、そこにはその文学的生涯のはじめから、日本近代と伝統のはざまで「おぞき苦闘」を続けて来た藤村文学の、集約的集大成がある。本書は、そうした藤村の「内部の真実」を詳細に迫った、著者畢生の書である。
藤村の『東方の門』は、その死により未完に終わったが、そこにはその文学的生涯のはじめから、日本近代と伝統のはざまで「おぞき苦闘」を続けて来た藤村文学の、集約的集大成がある。本書は、そうした藤村の「内部の真実」を詳細に迫った、著者畢生の書である。