早瀬乱

絵伝の果て

古来、権力の象徴である大塔が、炎上し略奪される様を描いた一枚の絵。それは切断され散逸した絵巻の一部だった。国家への反逆とも、京の繁栄を妬むものの呪詛ともとれる、危険な絵巻を描いたのは何者か。田舎武者の坂城、河原者のナガレとともに、残る絵巻の断片探索を命ぜられた貧乏公家の嫡子・十川迪輔は、鬼と呼ばれる一族に辿り着く...。

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