高橋源一郎
ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた (集英社新書)
子供たちの独立国家は、本当に実現するのか?そこで浮き彫りになる、日本の現在(いま)とは?本書は、竹島問題、憲法改正、象徴天皇制などのアクチュアルなテーマを、架空の小学校を舞台に平易な言葉で論じる、一八世紀以前にヴォルテールやルソーなどが得意とした「小説的社会批評」だ。謎の園長・ハラさんが経営する小学校に通う、主人公の小学生「ぼく(ランちゃん)」とその仲間たちは、知性と個性に彩られた不思議な大人たちに見守られながら、少しずつ自分たちの「くに」を創り始める。