中井久夫

精神科医がものを書くとき (ちくま学芸文庫)

著者は高名な精神医学者であるだけでなく、ヴァレリーやギリシャ詩の達意の翻訳者であり、優れたエッセイストとしても知られている。自らの研究とその周辺について周到な考察を展開した「知られざるサリヴァン」「統合失調症についての自問自答」「宗教と精神医学」や、学問的来歴を率直に記した「私に影響を与えた人たちのことなど」「わが精神医学読書事始め」「近代精神医療のなりたち」、精神科医の立場から社会との接点を探った「微視的群れ論」「危機と事故の管理」「ストレスをこなすこと」など、多彩で豊かな広がりを示す17篇のエッセイをまとめる。

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