鯨統一郎

親鸞の不在証明 (ノン・ノベル)

歴史の謎を求め旅する六郎太と静。親鸞縁の寺で、浄土真宗中興の祖蓮如が二人に語ったのは、ある村での陰惨な連続殺人だった―。豪農五条丸家に婿入りした寛八郎。美しい妻・葵との、何不自由のない暮らしのはずが、周囲には不穏な空気が漂っていた。奇妙な因習、禍々しい儀式...そこは独自の神を祀る異端信仰の村だったのだ。そして惨劇は起こった。使用人が謎の鎧武者に殺されたのだ。財を狙う盗賊か?邪教の民への警告か?蓮如が旧家の秘密を暴く時、六郎太は時代を超えた、もう一つの“大仕掛け”に気づく。

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