諏訪春雄

国文学の百年

アジア世界との関係で成立した古典文学と、西洋世界の影響で形成された近現代文学。それは同質性よりも異質性の多い別種の文学である。両者の根底には、“神と人間の交流の世界”と“神と人間を峻別する世界”の相違がある。この異質な二種からなる日本文学の全体像を解明できなかったために、国文学は凋落した。国文学の成立史を丹念に辿り、再生のための道筋を示す。

最初の感想を投稿しよう。