駒崎優

Stand Alone (講談社X文庫―ホワイトハート)

クリス・J・ウォーカーの油彩画の個展を訪ねてきた男は、「天使」というタイトルの絵の前で呟いた。「これは、俺だ」と。その男ラフィと、クリスは幼馴染みだった。ニューヨークの向かいのアパートメントに住み、兄弟同然に育ったのだ。十年ぶりの再会は、しかし苦いものだった。「あのこと」が二人を引き裂いたのだから―。

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