新津きよみ

ふたたびの加奈子 (ハルキ文庫)

五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で亡くした桐原容子は、夫の信樹と“加奈子の魂”の三人で暮らしていた。容子は食事の時も、外出する時も、いつも“加奈子の魂”と一緒だった。だが、そんなある日、“加奈子の魂”は転生の場所を見つけたらしい。妊娠三ヶ月の主婦・野口正美の身体だ。容子は、ひたすら正美の出産を心待ちにするが、そこには意外な現実が待っていた...。愛する子を失った母親の深い悲しみと、魂の“転生”が驚くべき結末をもたらす、感涙必至の長篇小説。

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