香納諒一

アウトロー

「おまえ“泣き丸”だよな」少年時代の渾名で呼ばれたエリート銀行支店長丸太滋雄は息を呑んだ。出向いた不良債権の担保ビルに棲んでいた「占有屋」は、幼馴染みの八木勝雄だったのだ。ともに同じ母子寮で育った2人の15年ぶりの再会。そして招き入れられた部屋で丸太が見たものは...。(「愛しのアウトロー」)。殺し屋、泥棒、ヤクザ、クレーマー...現代のはぐれ者たちの出会い、別れ、そして夢。日本推理作家協会賞受賞の気鋭が哀切をこめて紡ぐ、鮮烈のハードボイルド・コレクション。

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