橋本治

性のタブーのない日本 (集英社新書)

「目が合う」ということと「セックスをする」ということの間に大きな一線がなかった古代。「優雅な恋物語の世界」と思われがちな平安時代ですら、文学や絵巻物からは、強烈な「人間生理」とともに世界を認識していた日本人の姿が浮かび上がる。歌舞伎や浄瑠璃の洗練されたエロチック表現や、喜多川歌麿の錦絵に見られる独特な肉体観など、世界に類を見ない、性をめぐる日本の高度な文化はいかに生まれたのか?西洋的なタブーとは異なる、国民の間で自然発生的に理解されていた「モラル」から紐解く、驚天動地の日本文化論。

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