尾崎美紀

ちょっと源さんお借りします (文研ブックランド)

どこから話が伝わったのか、ぼくんちにはときどき、見知らぬお客がやってきた。「少々、おじいちゃんをお借りできますか?」すると源さんは、大工道具を肩に、さっそうと出ていくのだ。「源さん、ひっぱりだこだね。」「源さんはいつだって、元気の源さん、くすぶってなんかいないわよ。」でも、そのとき、源さんの行動が地域通貨の誕生につながっていくなんて、だれも考えていなかった...。小学中級から。

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